サミー・ヘイガー、亡き友エディ・ヴァン・ヘイレンへ捧ぐ ―― 最強のラインナップを引き連れた「THE BEST OF ALL WORLDS TOUR」のすべてを語った来日前インタビュー

サミー・ヘイガー、亡き友エディ・ヴァン・ヘイレンへ捧ぐ ―― 最強のラインナップを引き連れた「THE BEST OF ALL WORLDS TOUR」のすべてを語った来日前インタビュー - rockin'on 2024年9月号 中面rockin'on 2024年9月号 中面

現在発売中のロッキング・オン9月号では、サミー・ヘイガーのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「このツアーのタイトルは『全世界のいいとこ取り』という意味なんだ。
つまりこれはヴァン・ヘイレンおよび俺の人生へのトリビュートだよ」


●今回のツアータイトルにはとても興味深いものがあります。20年前に出たヴァン・ヘイレンのベスト盤を思い起こさずにはいられませんし。

「常々ファンから言われるんだ。ヴァン・ヘイレンの再結成はないのかとか、ヴァン・ヘイレンの曲をもっとやってくれとかね。あまりにもそうした声が多いもんだから、マイケル(・アンソニー)との間で『これはもう、やるしかない』という話になったんだ。そこで、これがヴァン・ヘイレンの曲をたっぷりやるツアーなんだってことを周知させるための最善の策は何かと考えた時、このタイトルを掲げるのが一番手っ取り早いだろうという結論に至ったんだ。

あくまで俺自身のグレイテストヒッツという趣旨で、ソロの楽曲、モントローズの曲もチキンフットの曲もやるつもりだけど、当然ながらヴァン・ヘイレンの曲をたっぷり披露することになる。つまりこのツアータイトルは『全世界のいいとこ取り』という意味なんだ。初期の楽曲もいくつかやるし、マイケルも歌うし、ツアー先のどこかで参加したいって言ってくれてる友人も結構いてね。エディのギターパートを弾きたい、“叶わぬ賭け”を歌いたい、“パナマ”や“ジャンプ”を歌いたいっていう申し出もあって……つまりこれはヴァン・ヘイレンおよび俺の人生に対するトリビュートなんだ。そんなわけで、これ以上相応しいツアータイトルはないと自負しているよ」

●同時に、2020年に亡くなったエディ・ヴァン・ヘイレンに対する追悼の意味も込めたツアーなのだろうと察します。当時はパンデミックの影響もあり、人々がライブを楽しむ自由を奪われていた状態にありました。そもそもはもっと早くこのツアーをやりたかったんじゃないですか?

「確かに。ただ、そもそもヴァン・ヘイレンの再結成を阻んだのはパンデミックではなく、エディの病気だったわけだよ。彼が亡くなる数ヵ月前に俺たちは話し始めていて、当時の彼は『20年間闘ってきたこの病気に打ち克つんだ。そしたらまた一緒に大きな音を鳴らそう。みんなでもう一度派手にブチかまそう』と言っていた。もちろん俺も賛同して彼の回復を祈っていたし、それを実現できるものと信じていたけど、残念ながら事態は悪い方に転がっていった。

パンデミックの影響があったとすれば、あれのせいでみんなが彼に会いに行けなかったことだな。俺だって彼のもとに行って料理を作ってやりたかった。『美味いパスタを大盛りで食わせてやるから』って本人にも言ってたんだけどね」
(以下、本誌記事へ続く)



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