『グリー』!『マッドメン』!!『トゥルー・ブラッド』!!!エミー賞発表!

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アメリカTV界のオスカー、エミー賞が今日発表された。通常だったら、恐らくほとんどのアワード・イベントと同じく、選出があまりに保守的で必ず今本当に人気のある番組が外されたりしてブーイングだったりするのだが、今年は、以前にも増してより今時の作品がしっかりノミネーションされ、ちょっと驚きの反応が多い。

その最たるものが、『グリー』だ!!
普通に考えれば絶対に最多ノミネーションもおかしくないこの大人気番組だが、まだ新しいほうだし、コメディ・ミュージカルだし、ちょっとエッジがあるしで、頭の固い審査員達は最も外しそうな番組。しかしなんと19部門もノミネートされたのだ!これにはみんな大喜び。さらに、『フライデー・ナイト・ライツ』という、これも人気なのに、無視されてきた学園ドラマがようやくしっかりノミネーションされたのも大騒ぎだ。

さらに、コナン・オブライエンという超人気トークショー・ホストにして、ジャック・ホワイト他ミュージシャンからも信頼のあるより若者に人気の番組が、ライバルのトーク番組を蹴落としてノミネートされたのにも、みんなざまーみろの拍手喝采。実はそのライバル番組のせいで、彼が番組を急に降板させられたのだ。それで、TV出演が一時できなくなり、ちょっと前にツアーをやっていたのだけど、私もラジオシティで見て来ましたが、NYではヴァンパイア・ウィークエンドが共演したり、シアトルでは、なんとエディ・ヴェダーが出たし、ボナルーではご存知のようにジャック・ホワイトと共演!したのだ。

さらに、『マッドメン』!!イエイ。17部門ノミネーション!!!また、『トゥルー・ブラッド』が、ベストドラマ部門にノミネートされたのも、個人的にも嬉しいし、もちろん一般的にも大興奮。『マッドメン』は新シリーズが間もなく始まるが、これが一体どんな展開になるのか、ポスターだけではまったくわからなくていい。新シリーズのコンセプトは「”自分”というものが剥がされる」のだそう。ぎゃー。ちなみにブロークン・ベルズの”THE
GHOST INSIDE"ビデオに出演していた女優、クリスティーナ・ヘンドリックスも60年代にあるまじき、いや今時珍しいと言ったほうがいいか、はちきれんばかりにセクシーな体で、この番組の超人気キャラだ。

『マッドメン』と同じくらい好きな番組が『トゥルー・ブラッド』なのだが、これは『シックス・フィート・アンダー』というこれまた個人的にはアメリカのこの10年のTVドラマでベスト3に入るくらい好きな素晴らしく暗いドラマがあって、そのクリエイターである、アラン・ボールの作品。ルイジアナを舞台にした、今流行のバンパイアが登場する、南部ゴス物語だ。『シックス・フィート・アンダー』とは逆の意味で、かっ飛んでいて、実は政治的メッセージとかモラルや人間の本質に関するテーマが盛りだくさんなのだが、それを、まったく説教臭くならずに、むしろ思いっきりいかがわしく描くのだ。そもそも、日本のある会社が血と同じ成分のドリンクを開発したため、バンパイアが人の血を吸わなくても生きていけるようになる。それで人間と共存できるようになるんだけど、しかし人間はどうしても差別してしまうというのが物語の背景だ。つまりそのバンパイアは、今のゲイ・コミュニティや、人種差別などのメタフォーなのだけど、そういうことを結局は噛み付いたり、オオカミに変身したり、血をだらだら流しながら描くのでスゴい。

さらに番組のキャッチフーズが、”DO BAD
THINGS"(悪いことをしようぜ)なんだけど、どうしても、誘惑に負けてしまう人間のバカな姿が、これまたシリアスを装いつつ、しかしとんでもなく笑っちゃうように描かれているのだ。第3シーズンの最初の回では、ベックの曲が使われたが、サントラには、舞台が南部なので、思いきり湿気のあるちょっと不気味なブルースが使われることが多い。番組のエンディングに流れる曲のタイトルが、その回のタイトルと同じだったりすることもよくあり、それもカッコいいのだ。主演のアンナ・パキンは、いつもパツパツのショート・ショーツを履いたウエイトレス役。最新シーズンは主人公も、バンパイアも、バカみたいに脱ぎ出して、『トワライト』に負けるなの、腹筋見せまくり大会になっているのも笑える。

その他、『トップ・シェフ』とか『プロジェクト・ランウェイ』とか、シェフやデザイナーのコンテストをし、勝ち残った人は賞金1万ドルという人気番組もノミネートされた。ちなみに、この番組も好きで見ているのですが、シェフも、デザイナーも、日本人が出たら絶対に勝つのに!といつも思います。どなたかぜひぜひ出てください。
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