miwaの弾き語り「acoguissimo」ツアー、47都道府県をやり遂げた昨日の夜を観て

miwaの弾き語り「acoguissimo」ツアー、47都道府県をやり遂げた昨日の夜を観て
miwaは確かに何年も前から、「いつかアコギ弾き語りで全県を回りたい」という夢を話していた。
それを生返事で聞いていたわけではないけれど、でもどこか現実性のない、本当に「いつか」の話だと思っていた。
それからmiwaは、それこそ初のアコギッシモツアーから8年もの時間をかけて、本当に「47都道府県」での弾き語りツアーを実現させてしまった。
その記念すべき、47県目の夜が昨日の横浜アリーナだった。

高校生の頃、自分で電話をかけてブッキングしてもらった下北沢のライブハウスに立ち、ひとりで歌い始めたmiwaにとって、弾き語りというのはどれだけの大きな意味を持っているのか。
本当にたったひとりで、あの広い横浜アリーナのステージに立ち、大切に、ひと言ひと言、一曲一曲を歌っていくmiwaを見ていて感じたのは、「ポップミュージックの奇跡」や「当代を代表するシンガーの集大成」といった大仰な感慨ではなくて、もっと日常的で、近くにある感動だった。

「続けていくこと」「諦めないこと」「強く願い続けること」。

それは、それこそ、miwaが何度も歌に託し、口にしてきたメッセージだ。
ラストの曲になった”結 -ゆい-”にはまさに「手に入れたいものは簡単じゃない、でもあきらめない」という歌詞があるが、この曲を歌いながら、そして満員のオーディエンスに歌ってもらいながら、miwaはきっとひとつの正しさを実感していたのだと思う。

miwaのあの澄んだまっすぐな歌声はたまたまそう生まれたのではなくて、澄んだまっすぐなメッセージを歌うためにあの声のまま生きていくことを選んだのだろう。
昔、こういうことを書いて、miwaはとても喜んでくれたことがあったが、miwaの澄んだ強さは今もまったく変わっていない。
昨日はそのことをとても強く感じた。それがとても嬉しかった。

次はベストアルバムをリリースし、またツアーに出るmiwa。
その信念と強さはどこまで深まっていくのだろう。

JAPANでも6月30日発売号にて、長いインタビューをさせてもらおうと思う。
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