今、注目が高まっているTOMOOのツアー「TWO MOON」ファイナル公演。TOMOOの歌が、観客の心の光を反射しながら、柔らかく強く響いていた

今、注目が高まっているTOMOOのツアー「TWO MOON」ファイナル公演。TOMOOの歌が、観客の心の光を反射しながら、柔らかく強く響いていた
『バズリズム02』の「2024年コレがバズるぞ!BEST10」4位、『関ジャム 完全燃SHOW』の「マイベスト10」いしわたり淳治の1位に“Super Ball”が、蔦谷好位置の2位に“Grapefruit Moon”が選出され、2024年、ポップシーンでの存在感をますます強めているTOMOO

そんな“Super Ball”、“Grapefruit Moon”も収録されたアルバム『TWO MOON』は色んなテンション/トーン/カラーが淡いグラデーションになったアルバムで、「LIVE TOUR 2023-2024 "TWO MOON"」ファイナル公演もまた、白黒つけられない曖昧な感情の空白地帯にそっと染み込むような、なんでもないけれど特別な日常の花束にちゃんと水をやるような、静かなきらめきに満ちた2時間だった。

ピアノの弾き語りを通して自分と静かに向き合う時間も、ストリングスとホーンを交えた壮大なバンドサウンドとともに心のうちを解放する時間も。そのどちらでもTOMOOの歌はますますタフに磨き上げられて、“Super Ball”の《丸いままつらぬいて》という歌詞じゃないけれど、しなやかな柔らかさを持ちながらも確かな芯を持っていて。「星の光と同じで、皆さんに楽曲を受け取ってもらって初めて自分を認識できる」というようなことをMCで言っていたけれど、今夜の歌声は、TOMOOの音楽とそれを受け取った人がお互いの心の光を反射しあうことで生まれた美しいプリズムのようだった。

サプライズで披露された新曲“Present”は、“Ginger”や“夢はさめても”に連なるソウルフルなグルーヴが支配する曲。新曲ながらも一聴してすっと耳に馴染む人懐こいメロディがポップに躍動していて、2024年のTOMOOの勢いをさらに後押ししそう。(畑雄介)

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